北海道大学大学院・西浦博教授の「保健医療従事者向けのメッセージ」が話題になっています。
西浦教授の出身高校や経歴、医学を目指した理由を調べてみました。
すると10代の頃の体験から思い切った方向転換をしたことが分かりました。
北海道大学大学院・西浦博教授の出身高校や経歴は?

北海道大学大学院・西浦博(にしうら ひろし)教授は、1977年に大阪で生まれ、兵庫県神戸市で育ちました。
出身高校は、 神戸市立工業高等専門学校です。略称は神戸高専。
神戸高専の偏差値は65。
西浦博教授は神戸高専で電気工学を学んでいたそうです。
神戸高専の卒業生には、 中井和哉さん(声優 )・井川修司さん(芸人)・益 一哉 さん(東京工業大学・学長)などがいます。
神戸高専以降の西浦博教授の経歴(略歴)はこちら。
1996年4月 – 2002年3月 | 宮崎医科大学 医学部 医学科 |
2004年4月 – 2006年3月 | 広島大学大学院 保健学研究科 |
2006年4月 – 2007年8月 | 長崎大学熱帯医学研究所 特任准教授 |
2007年9月 – 2011年3月 | ユトレヒト大学理論疫学 博士研究員、その後、さきがけ主任研究者 |
2011年4月 – 2013年4月 | 香港大学公衆衛生大学院 助理教授 |
2013年6月 – 2016年3月 | 東京大学大学院 医学系研究科 国際社会医学講座 准教授 |
2016年4月 – 現在 | 北海道大学 大学院医学研究院社会医学分野 教授 |
北海道大学大学院・西浦博教授が医学を目指した理由
西浦博教授は、神戸に住んでいた17歳のときに阪神淡路大震災に遭います。
そのとき、被災者を救助する医師たちを見て、医学の道へ進もうと決心したそうです。
神戸高専という工学に特化した高校で勉強をしていたところからの大きな方向転換です。
高専は通常5年間通うのですが、高専3年生を終了すれば大学受験資格を得ることができます。
西浦教授も同様に、高専以外の高校生と同年齢で大学受験をし、宮崎医科大へと進学したようです。
北海道大学大学院・西浦博教授の研究分野は?
西浦博教授の研究テーマは、
感染症の数理モデルを活用したデータ分析
感染症の予防効果の推定
感染症および人口の予測
数理モデルを使って感染症対策を行うもののようです。
欧米では国家の医療政策に感染症の数理モデルの活用が進んでいるようです。
以前ラジオ番組で、感染症の数理モデルをどう活用するのかという説明をされていました。
例えばある感染症の流行を制御しようとするときに数理モデルを使うと、社会の集団の中でどういう年齢の人、男性か女性か、どこを重点的にワクチン接種をしたら効果的に感染を抑えられるかということが、理論的に明確に数字で明らかにできるんです。どれくらいの量のワクチンを確保しなければいけないのかとか、そういう重要な医療政策を考えるときにも明確に答えることができるというところが、数理モデルのいちばん魅力の部分です
TBSラジオ 「久米宏 ラジオなんですけど」 より
日本での感染症の数理モデルへの関心度や理解度はまだまだで、欧米のように取り入れるまでに数年はかかるだろうと西浦教授は言っていました。
欧米で成果があったとしても、日本で新しいものをどんどん取り入れるとなると難しいようですね。